【2022年版】マネーフォワードクラウド会計の料金プランや使い方
創業時、クラウド会計、どれを選んだら良いのか迷いますよね?
私も起業した当初は初めのうちは会計の知識がなかったので、どれを選べばよいかさっぱり分かりませんでした。その後、実際に経営をしながら会計の勉強をし、複数の会計ソフトを利用しています。
法人設立予定の方、会計ソフトを選ぼうとしている方へ、実際に選んだ時に比較検討したことや利用内容など、参考になれば嬉しいです!
それではさっそく説明していきます。
この記事を監修・執筆した専門家
こんにちは!この記事を監修・執筆した斎藤はじめと申します。
私は現役のエンジニアで、10年程フリーランス・個人事業主として活動した後、昨年起業して現在は会社経営をしています。経歴としては誰もが知っている月間数千万人が利用するサービスの開発をしたり、今でも月間数百万人が訪問する規模のWordPressサイトの運営しております。
そんな私が経験者の視点で解説していきます!
「マネーフォワードクラウド会計」とは?
お試ししやすさ(無料体験) | |
---|---|
料金・価格(コスパ) | |
会計ソフトの操作性(初心者向) | |
レポートなどの充実度 | |
サポート体制 | |
会計以外のサービスの充実度 | |
総合評価 |
会計は基礎的な会計知識があれば自動で簡単。起業時に使いたいサービスが一気に利用できるのが特徴。
クラウド会計ソフト「マネーフォワードクラウド会計」とは、名前の通り、クラウド型の会計ソフトです。
そもそもクラウド会計とは、ネット環境があれば、サーバー上に保存したデータを使って、いつでもどこでも会計処理を行える会計システムのことです。
従来は、「弥生会計」や「勘定奉行」などパソコンにインストールするタイプの会計ソフトが主流でした。
ただ、大企業向けに複雑な業務もできるように作られているので、初期費用も高く、基本的な会計業務しか行わないスタートアップや中小企業ではコスパが悪いことが多くありました。
そこで出てきたのが「マネーフォワードクラウド会計」や「クラウド会計ソフトfreee会計」などのインストール不要・アクセスするだけで利用できるクラウド型の会計ソフトです。
インストールタイプと比較して導入費用も安い上に、PCのみならずスマホやタブレットでも利用できる便利さが特徴です。現在は、中小企業や個人事業主の利用では、こちらが主流になってきておりおすすめです。
タイプ | インストール型 | クラウド型 |
---|---|---|
主なサービス |
弥生会計 勘定奉行 |
freee(フリー) マネーフォワードクラウド会計 弥生会計オンライン |
利用方法 | ソフトを買ってPCにインストールするタイプ | PCやスマホでサイトにアクセスするだけで利用できるタイプ |
初期費用 | あり(5~15万) | なし |
月額費用 | なし | あり(数千円) |
更新費用 | あり(バージョンアップ時は再度購入などが必要) | なし(常に最新に更新される) |
利用できるデバイス | インストールしたPCのみ | PC・スマホ・タブレット |
クラウド会計ソフト「マネーフォワードクラウド会計」の特徴
マネーフォワードクラウド会計は、口座情報やクレジットカード情報を連動させておくだけで、入力や仕訳を自動化し、面倒な法人決算をラクにするクラウド型会計ソフトです。 また会計のみならず、バックオフィスの様々なデータを連携して業務を自動化、経理や人事労務などにも連携できるというのが大きな特徴です。
マネーフォワードクラウド会計の特徴をまとめると、
- 自動連携で入力が簡単
- 簿記の基礎的な知識があれば、会計業務がスムーズ
- 人事管理や勤怠・給与などもサービス料金内で利用できる
- 電子契約などの付帯サービスが充実
- サービス範囲に対して料金が安い
また、私がマネーフォワードクラウド会計をオススメする方は、
- 簿記が分かるorしっかり勉強して会計ソフトを利用したい
- 顧問税理士さんにできるだけおまかせしたい
- 会計・社保のソフトなど、起業時のコストを安く抑えたい
- 会計以外の付帯サービスもまるっと利用したい
- 関係者が多いので、利用できる人数が多い方がいい
という方々です。
ここからはより詳しく説明していきます!
「マネーフォワードクラウド会計」のメリット・デメリット
クラウド会計ソフト「マネーフォワードクラウド会計」のメリット
メリットをまとめるとこのようになります。
- 銀行口座・カード情報は全て自動連携可能
- 別の会計ソフトを使ったことがある人や簿記の知識がある人には、理解しやすい
- 会計以外の付帯サービスが多い
簿記の知識がある方にとっては、とても見やすいと評判です。税理士さんや経理経験者の方はマネーフォワードがおすすめという方が多いようです。
マネーフォワードクラウドのメリットは、さまざまなバックオフィス業務に必要なサービスが、月額料金の中に含まれることです。そのため、創業時の忙しいときに、バックオフィスサービスを調べる必要がなく、とりあえずまるっと利用することができるのです。
例えば、経費精算や給与計算も5名まで利用できるので、会計業務の際にすぐに使えるとはとてもありがたいです。
ほかにも個人的に驚いたのは電子契約も利用できること。電子契約も今サービスがいろいろあるのですが、多く利用するわけではないので割高に感じていました。マネーフォワードなら1名なら無料でついてくるので、とりあえず電子契約使いたい、というときにとても助かりました。
クラウド会計ソフト「マネーフォワードクラウド会計」のデメリット
デメリットをまとめるとこうなります。
- 簿記(一般的な会計)の知識が必要
- 電話サポートがなく、メールかチャットのみ
- 未決済の取引を含めたキャッシュフローを確認できる機能がない
- 電子帳簿保存法対応はビジネスプランのみ
デメリットとしては、簿記などの会計知識が必要になることです。簿記・会計といっても、日々の仕訳入力作業についてはルールを覚えるだけなので、そこまで難しくはありません。
ただ、勉強したり慣れるまでは大変です。
「どうしても会計のことは覚えたくない!」ということであれば、経理の方にお願いできるようにしたり税理士さんに対応してもらうのが良いと思います。
また、問い合わせは電話サポートはなく、メールかチャットのみです。
簿記の勉強したてで分からないことが多い方にとっては、かなりデメリットになるかもしれません。
初心者の状態で、自分が分からないことを文字で伝えることはハードルが高く、やり取りが増えて解決まで時間がかかる可能性が高いからです。
これはあくまで私の経験ですが、マネーフォワードクラウド会計に問い合わせた時、チャットでの問い合わせの解決に2,3時間ほどかかりました。チャットで問い合わせてからオペレーターの方からの返信に40分、途中も同時に複数対応しているようで確認時間が長かったです。
ほとんど問い合わせしない場合や、急いでいない場合あれば問題はないと思いますが、「今困っている!」というときは電話があるとありがたいと思います。
また、未決済の出入金の確認がしづらいです。
キャッシュフローレポートはあるのですが、現金取引にしか使えません。たとえば、予定している役員報酬などを入れておくことができないんです。
会計ソフトとは別でキャッシュフローレポートが既にある場合は良いですが、これは設立したてのスタートアップにとっては、手間がかかり、デメリットと感じる方も多いのではないかと思います。
「マネーフォワードクラウド会計」の料金プラン
料金プランは以下の通りです。
プラン | スモールビジネス | ビジネス |
---|---|---|
月額(税込) | ¥4,378 | ¥6,578 |
年額(税込) | ¥39,336 | ¥65,736 |
主な機能 |
基本的な記帳 債権債務管理 決算報告書の作成 経費精算 請求書 レポート機能 部門数:1階層2部門 ストレージ容量:100MB 取引No.振り直し:不可 |
基本的な記帳 債権債務管理 決算報告書の作成 経費精算 請求書 レポート機能 部門数:2階層無制限 ストレージ容量:10GB 取引No.振り直し:〇可能 |
レポート機能 |
キャッシュフローレポート 収益レポート 費用レポート 得意先レポート 財務指標 |
キャッシュフローレポート 収益レポート 費用レポート 得意先レポート 財務指標 |
電子帳簿保存法対応 |
会計:×不可 経費精算:×別料金(月200円/人) |
会計:〇可能(×優良電子帳簿非対応) 経費精算:×別料金(月200円/人) |
サポート |
チャット(平日10:30~17:00) メール |
チャット(平日10:30~17:00) メール |
利用人数 | 無制限 | 無制限 |
消費税集計 | 〇可能 | 〇可能 |
請求書作成 |
〇可能 ※無制限 | 〇可能 |
経費精算 |
〇可能 (5名まで無料) |
〇可能 (5名まで無料) |
給与計算 |
〇可能 (5名まで無料) |
〇可能 (5名まで無料) |
勤怠管理 |
〇可能 (5名まで無料) |
〇可能 (5名まで無料) |
マイナンバー管理 |
〇可能 (5名まで無料) |
〇可能 (5名まで無料) |
電子契約 |
〇可能 ※1名まで |
〇可能 ※無制限 |
年末調整 | 〇可能 | 〇可能 |
社会保険 | 〇可能 | 〇可能 |
自分でも把握したい・電帳法対応したい方 ⇒ビジネスプラン
をそれぞれオススメします。
電帳法は、国税関係の書類の保存について書かれている法律で、2022年1月に改正されて2023年までには必ず対応する必要がある法律です。
対応すべきことは、会計に関する書類は基本的には電子化することです。
具体的には、
①会計帳簿は電子のまま保存すること
②紙の領収書などはスキャンなどで電子保存可能になること
③電子取引はデータをそのまま保存すること
が挙げられます。
マネーフォワードクラウド会計の場合、「ビジネスプラン」以上がこの改正される電帳法に対応されているということです。対応していない場合、不足する部分を別の形で補うことになります。
「マネーフォワードクラウド会計」の実際の使い方(画像あり)
ここからは、実際の使い方を紹介していきます。
マネーフォワードクラウド会計は30日間無料体験ができますので、この時点でクレカの登録などは必要ありません。
登録が完了したら、自動化するために利用している口座やクレジットカードを紐づけていきます。この設定さえすれば、後はほとんど自動で会計業務を行ってくれます。
口座の登録
こちらの口座の同期をおこなっていきます。現時点でマネーフォワードクラウド会計で同期対応利用できる金融機関は こちらの一覧です。
私の場合は、「住信SBIネット銀行」を利用しているので、こちらを連携します。
連携する時に取得開始日を選択し、連携完了です。
連携が完了すると、トップページに連携した銀行取引情報を取得して表示してくれます。「未仕訳」と記載されているところをクリックすると、会計の仕訳をすることができます。
クレジットカードなど連携サービスの登録
同様に、利用しているクレジットカードなどの登録も行います。
利用しているカードを選択します。
ここからはカード会社のにログイン情報を入力して登録をします。
このように設定できていれば完成です。
「マネーフォワードクラウド会計」の仕訳入力・レポート画面
それでは、実際の入力画面を見ていきましょう。
先ほどの口座情報の連携が行われると、「自動で経理」というところから、過去の取引履歴の一覧を見ることができます。
その取引を1つずつ確認し、家計簿アプリと同様に仕訳作業を行っていきます。
こちらは実際の画面です。
仕訳入力画面
仕訳帳の入力は簡単で、TOPページにある「未仕訳」をクリックすると、対応すべき取引の一覧が表示されます。
勘定科目なども予測で入力されているので、異なる場合のみ変更して「登録」をするだけでOKです。
仕訳帳機能
仕訳した一覧は、「仕訳帳」に保存されます。
借方・貸方共に記載されており、「編集」ボタンから変更することもできます。
全ての口座やクレジットカードが紐付いていれば、ほぼ全て自動で行ってくれます。
レポートページ
レポートページは複数あります。
- キャッシュフローレポート
- 収益レポート
- 費用レポート
- 得意先レポート
- 仕入先レポート
キャッシュフローレポートは、「現金及び預金」のカテゴリの項目をキャッシュとして集計してグラフ化されています。
ただし、先ほどお伝えしたように、現金以外の取引については反映されません。
たとえば上記画像の場合、取引が同じ「未実現」でも、
・取引No64→反映される
・取引No71→反映されない(現金取引でないため)
このように、場合によって反映される・されないということが発生するので、慣れないうちは「なぜか反映されない」と困ることが発生する可能性があります。
また、右側の「実現」をクリックすれば、キャッシュフローに反映されます。ちょっと複雑ですよね…
費用レポートは、費用の内訳を期間ごとに集計してくれます。
費用レポートを月次で見ることも可能です。
得意先レポートや仕入レポートは、このように得意先・仕入先ごとの売掛金・買掛金を表示してくれます。
「マネーフォワードクラウド会計」の登録方法
ここからは、マネーフォワードの登録についてご紹介します。まずはサイトへ行き、登録します。
マネーフォワードクラウド会計は30日間無料体験ができますので、この時点でクレカの登録などは必要ありません。
まずは、「無料ではじめる」を押してフォームへ。
マネーフォワードIDの作成
まずは、マネーフォワードIDを登録します。
すでに家計簿アプリ「マネーフォワードME」などを利用している場合は、そのIDを利用することになります。
メール認証
先ほど登録したメールアドレス宛にメールが届くので、メール内容に沿って認証の操作を行います。
受信ボックスにメールが届いたら、確認コードを先ほどの画面に入力します。
パスワードを設定して、完了です。
基本情報の入力
法人の場合は、上記に追加して【会社情報と電話番号】が必要になります。複数ユーザーでも利用できるので、ここではご自身のログイン情報としてアドレスを入力してOKです。
個人事業主の場合は、名前と都道府県のみでOKです。
プランを選択
無料トライアルを利用する場合は、ボタン下部の「無料トライアルで利用する」をクリックします。
利用開始してから、マイページでプランを選択することになるので安心してください。
有料プランに切り替えると、プラン名が表示されるようになります。
触ってみることが一番良いので、まずは30日間無料で利用してみることをおすすめします。
「マネーフォワードクラウド会計」と他社比較
比較されやすい人気のクラウト会計ソフト「freee会計」との比較をしてみました。
サービス名 | freee会計 |
マネーフォワード クラウド会計 |
---|---|---|
お試ししやすさ(無料体験) | ||
料金・価格(コスパ) | ||
会計ソフトの操作性(初心者向) | ||
レポートなどの充実度 | ||
サポート体制 | ||
会計以外の付属サービス | ||
総合評価 |
詳しくはこちらの記事に記載していますので、良かったらご覧ください。
まとめ
いかがでしょうか?
マネーフォワードクラウド会計を利用していて分かったこととしては、
- 自動連携で入力が簡単
- 簿記の基礎的な知識があれば、会計業務がスムーズ
- 人事管理や勤怠・給与などもサービス料金内で利用できる
- 電子契約などの付帯サービスが充実
- サービス範囲に対して料金が安い
というところです。
マネーフォワードクラウド会計を利用検討する方にとって、参考になれば嬉しいです!